2023年1月 カナダ中央銀行の政策金利の発表について
2023年1月25日、カナダ中央銀行は0.25%の利上げを発表しました。これにより、プライムレートは、6.45%から6.70%に引き上げられます。したがって、変動金利の場合、$100,000毎のモーゲージにつき、毎月約$15.20の支払いが増えることになります。
今後のカナダ中央銀行のプラン、世界・カナダ経済の状況をモーゲージブローカーの視点からお伝えしたいと思います。
ストレステストの影響はありません。現在、固定金利は下がってきており、借入と購買力を維持するための代替手段になりつつあります。
世界の経済の状況
世界のインフレ率は依然として高いままですが、多くの国でインフレ率は低下してきています。これは、エネルギー価格の低下と、グローバルサプライチェーンの改善が反映されています。ロシアとウクライナ間の戦争は依然として大きな不確実性の要因となっています。
金融情勢は、10月以降緩和されましたが、まだまだ制約的といえるでしょう。
現在のカナダ経済の状況
カナダ経済は、依然として需要過剰であり、失業率は歴史的な低水準に達しています。
制限的な金融政策が家計の消費活動を減速させており、消費は2022年前半から緩やかになっています。
不動産市場も大幅に落ち込んでいます。金利の上昇が経済全体に作用し続ける中、支出は減速すると予測されています。全体的な経済活動が減少していることにより、供給が追い付くようになるとも考えられます。
ガス価格の下落が影響して、12月のインフレ率は8.1%から6.3%に低下しました。しかし、短期的なインフレ率は依然として高いままです。また、世界的な供給状況の改善と金利上昇の影響により、CPIインフレ率は2023年半ばに3%まで低下し、2024年には目標の2%に戻ると期待されています。
現在、金利は根強い需要超過が多くの価格に上昇圧力をかけているため、上昇しています。
もし、現在の経済活動が、現在の水準で推移すれば、カナダ中央銀行の利上げが据え置きになることも検討されています。
しかし、今後の経済報告から再びインフレ率が上昇する兆しがみえれば、カナダ中央銀行は利上げを継続することも考えています。
次回のカナダ中央銀行の発表は、2023年3月8日です。
今回の利上げが、ピークだと願いたいですね。
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