カナダで投資物件を買うなら知っておきたいこと
カナダ不動産会社のRoyal LePAGEによると、グレーターバンクーバーでは、21%の不動産投資家は、賃貸をしている、もしくは実家に住んでいるなど、本宅を所有していないという結果で、カナダ全土でみても15%を著しく上回っています。
不動産投資には、株や他のタイプの投資と異なり、自宅に住むことも、収入源として貸すこともできるという二重の利便性があり、特にバンクーバーの長期的な価格上昇を期待している回答している人が多くいます。
しかし、投資用不動産を購入する際には、慎重な計画と情報収集が必要です。とくに、カナダでは、不動産市場は地域によって異なる法規制や市場の傾向があります。
では、カナダで投資用物件を購入するために知っておくべき、ポイントをご紹介します。
財政状況を把握する
現在、大きなローンは抱えていませんか?賃貸収入以外の安定した収入はありますか?
通常、投資用不動産は住宅ローン保険の対象外であるため、頭金は通常20%以上必要となってきます。また、モーゲージや運用コスト、クロージング費用、メンテナンス費用、空室などの緊急時の資金なども考慮しておく必要があります。
運用費を検討する
一般的に、賃貸収入の約50%が運用費用に充てられるということがよく言われますが、これは厳密な法則ではありません。物件の状態、地域の税率、保険料、および管理手数料など、様々な要因が運用費用に影響を与えます。
したがって、具体的な物件については、その地域や物件の特性に基づいて、運用費用をより正確に見積もることが重要です。
地域の選択は慎重に
本宅として家を買う場合、自分たちに最適な利便性や良い環境の地域を選択する方が多いでしょう。
しかし、同じロジックの不動産物件を探す場合、家の価格も高くなり、保険、メンテナンスなどの費用も多くかかる場合があります。
不動産投資家のプロによれば、できるだけ不動産価格が低い地域選択することを進めています。
その中でも、抑えておきたいポイントは、
― 雇用率が高い
― 犯罪率が低い
― 空き家率が低い
ー 高い評価を得ている学校などの施設に近い
なども考慮しましょう。
大家としての法的義務を理解する
一部の州や地域には、テナント保護を強化する法律があります。
例えば、オンタリオ州では、家賃を支払っていないテナントでも、追い出すには時間と労力を消費するプロセスとなります。
また、物件の保守責任が大家にあるため、例えば家電が故障した場合、修理や交換の費用は大家が負担する必要があります。多くのカナダの州では、契約書で異なる内容があっても、それぞれの州で決定された法律の原則が適用されます。
プロパティ管理会社の利用を検討する
仕事や距離の関係で、投資物件の管理が困難な場合、プロパティ管理会社を利用してみるのも、ひとつの手です。
プロパティ管理会社は以下のような様々な事務作業を代行してくれます。
― 家賃の収集
― メンテナンスに関する問題への対応
― マーケティング
ー 記録の管理
なお、プロパティ管理会社の利用は、通常家賃の5%から10%ほど費用が掛かります。
物件の地域を限定しない
投資物件を検討する際には、必ずしも自分が居住している都市や州で購入する必要はありません。ブリティッシュコロンビア州やオンタリオ州などの人気の州以外にも、比較的不動産価格が低く、安定した家賃収入を期待できる地域もあります。また、現地のプロパティ管理会社を利用することで、長期的な不動産投資も可能になります。
賃貸収入のアプローチを考える
不動産投資では、賃貸に出して家賃収入を得ることができます。また、家賃収入には、2つのアプローチがあります。
1.キャッシュフローアプローチ
賃貸収入で、モーゲージ、保険、固定資産税、およびメンテナンスなどの運用コストを補完します。このアプローチでは、毎月のキャッシュフローがプラスになるようにします。例えば、モーゲージが月々$2000の場合、$2000以上で賃貸に出し、固定資産税や保険をカバーし、キャッシュフローを確保します。
2.不動産評価アプローチ
キャッシュフローよりも、住宅価値の上昇に視点を当てます。大部分の利益は、住宅価値の増加から得ることになり、賃貸収入はボーナスとみなします。不動産価値が増加すると仮定し、その増加分が月々の支払いをカバーできると見積もることがあります。ただし、不動産価値の増加は保証されたものではないため、地域や物件の選定が重要です。必ず、その地域のマーケットを熟知している不動産業者にご相談しましょう。
なお、カナダの不動産投資用のモーゲージに関しては、どの金融機関も異なる規定があります。
賃貸収入を収入として計算するか、それともモーゲージから差し引くか、投資物件の保有数や経費の計算方法など、各銀行の取り扱いは異なります。
どの金融機関が自身の不動産投資に適しているか、詳細を知りたい方は、ぜひお問い合わせください。
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